2008年08月30日

To several folds

私は、7月まで母校の大学教授の助手をしていた。正確に言うと継続中ではあるものの、現在、これと言った仕事はないに等しい。

特定を避けるため明記しないが、その先生は身体的理由により特殊な授業を行っていた。その特殊な授業に於けるサポートが私の仕事だ。

先生は病気で一度学校を離れていた。小学生だって知っている病気である。癌だ。
そして、手術をし癌を切除し職場復帰をしたのだ。私の中でいろいろなことが重なって(過去の記事を読み返して欲しい)、意識こそあまりしなかったが特殊な感覚を感じざるを得なかった。だからと言うわけではないが、この助手の話を引き受けた時、出来る限り精一杯期待に応えようと私は思った。私の仕事は主に週2回の授業サポートだったが、実際、物理的にあまり意味をなさないポジションだったような気がする。仕事の内容は至極簡単だったので、私の後釜4名をサポートするのが主だった仕事と言っても過言ではない。

先生はとても親切で、優しく、フランクで冗談が好きな方だ。先生は私のために四方八方に就職口などを探してくれたり、色々な相談に乗ってくれたりととても親身に接してくれた。理系の先生だったが授業では理詰めの話より、感覚的な話の方が多かった。2人で話している時も生きることや、大切なモノの話、1と0では語れない話をよくしてくれた。

学会のために論文を一緒に書いているときも冗談ばかり話していて、執筆が止まったりすることもしばしば。論文執筆後、先生は「昔を思い出せました。楽しかったよ。ありがとう。」と言った。
嬉しかった。
思わず私は「僕も楽しかったです。でも、これからもっと楽しくなりますよ。」と言った。先生は、「そうだね。」と言って笑っていた。

先生は釣りが好きで家に行った時に、いっぱい釣りの写真が飾ってあった。私も釣りが好きなのでその場でそのことを告げると、今度イカを釣りに行こうと誘ってくれた。そのあとも、先生と楽しく釣りの話をした。

私が学校を去る日、最後に昼食を食べに連れて行ってもらった。その帰りに駅まで送ってもらった時に握手を交わしてお別れした。癌を患っていたとは思えない力強い握手だったのを今も私は覚えている。

この話をしようと思ったのは昨日先生から突然メールが来たからだ。携帯電話にPCのメアドに先生からメールが来たことを知らせる通知が来たのだが、出先だったので、メールチェックをすぐにすることが出来なかった。その通知がきた時に何故かわからないが、もしくは虫の知らせか、早くメールチェックをしなくてはいけない気がしてならなかった。雨の中、先ほど帰宅し、頭も拭かず早速メールチェックをした。

9月から治療のために長期入院するという内容だった。

ここからは推測だが、もしそのことが以前から決まっていたのなら、学校や私に仕事の便宜上話していただろう。学校には昨日伝えたらしいし、私にも昨日メールをしていることから突然決まったことなのだろう。術後治療か再発か転移か別の病気かはわからない。唯一の光りは再発防止の術後治療であるが、この説はあまり期待出来ない。私の浅い経験上ではあるが、そんなことはだいたい以前から決まっていることである。突然決まることではないと思う。治療が上手く行くことと前向きな話であることを願うしか、私には出来ない。

帰宅後このことを知り数時間経ちある程度落ち着いてきたが、このことを知った瞬間、私は何処かへ行ってしまった。「後期からは君の助けがなくなるけど頑張っていくよ」と握手をしたのに。先生のことから、昨年の出来事へフィードバックしていき、そこからまた先生のことへと戻ってきた。今は、文章に記すことで一種の防衛策を取っている気もしないでもない。落ち着きを取り戻すための整理と言った方が良いかなとも思う。
余談ではあるが、文章にすることによって物事を整理する行為は友人に学んだことだ。その友人の本意であるか知らないが、おかげでこの2年前くらいからメモ帳(テキストファイル)が手放せない。

話を戻そう。
ただ、メールには学会の次の日から入院すると書いてあった。
そして、学会に参加すると。
先生の学会に対する意欲、この研究によって多くの人を救うことが出来ること可能性に対する思いをひしひしと感じた。
だけど、そんなに頑張らなくてもいいのに、治療に専念するべきなのに、と切実に思う。
上記の理由で明らかに、先生は入院を遅らせている。
希望的観測で一刻を争うわけではないのかなとも考えたが、その逆も十分あり得る話で、、、と頭がごちゃごちゃしてごちゃごちゃのぐちゃぐちゃでバーンってなりそうだ。否、冷静に考えようではないか。と、先ほどから言い聞かせている。

だが、やはり一刻を争うなら流石に現段階で入院しているだろう。
兎にも角にも、もう一度学会の時に会うことは出来るはずだ。
私は、「学会でお会いしましょう」とメールの最後にタイピングし送信した。

文章を書きながら冷静さを取り戻しつつも、これが限界な気がする。
乱調乱文誤字脱字失敬。各自校正はお任せする。
posted by Mastervie at 02:07| Comment(4) | 徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そっか。あの先生が入院かぁ。
学会までに一度会いに行ってあげたら?
Posted by nishio at 2008年08月30日 14:16
心配をかけたくないので控えようかと思う。
学会は数日後だし。
Posted by audiotourism at 2008年08月30日 14:21
追記
学会が今日終わった。
先生は元気そうだった。
放射線治療で術後治療らしい。
しかも病院が俺の家から徒歩3分。ご近所になった。
Posted by audiotourism at 2008年09月03日 02:45
術後治療なんや?
良かった。
Posted by 西尾 at 2008年09月03日 10:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。